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視力だけじゃない!近視が進むと将来起こる“本当のリスク”とは?
【医師監修】

「視力が落ちてきたけど、メガネをかければ大丈夫」

多くの方がそう考え、近視を深刻に受け止めていないかもしれません。
ですが、近視は単なる視力の問題にとどまりません。進行すればするほど、将来的に網膜剥離や緑内障など、視力を脅かす病気を引き起こすリスクが高くなることが分かっています。特に子ども時代に始まった近視が大人になっても進行すると、強度近視と呼ばれる状態になり、視力障害の原因になりうる重大な合併症を引き起こす可能性があります。

この記事では、近視が進行することで生じる本当のリスクと、それを防ぐために今からできる対策について、分かりやすく解説します。

目次

    1. 「見えるから大丈夫」は本当?近視の意外な落とし穴

    近視とは、近くのものはよく見えるけれど、遠くのものがぼやけて見える状態です。眼科では屈折異常の一つと分類され、眼球の長さ(眼軸)が正常より長くなってしまっていることが主な原因です。現在、日本では小学生の約3割、中学生の約6割が近視というデータもあり、もはや“国民病”と言っても過言ではありません。

    しかし、問題は近視が進行することで起きます。
    眼鏡をかければ見えるからといって、安心してはいけません。眼鏡やコンタクトレンズはあくまでピントを合わせる手段であり、眼軸が長くなったことは変わりません。成長とともに近視が進行すると眼軸が長くなり、網膜や脈絡膜も引き伸ばされることで、深刻な目の病気を引き起こす土台となってしまうのです。
    このように、視力だけで判断してしまうと、気づかぬうちに将来のリスクを抱え込んでしまうかもしれません。

    2. 近視が進むとどうなる? ― 軽度と強度の違いとは

    近視はその程度によって、軽度・中等度・強度に分類されます。一般的に、屈折度数(眼鏡やコンタクトの度数)が−6.0Dを超えると強度近視と呼ばれます。強度近視になると、以下のような変化が生じます。

    ・眼球が前後に長くなる(眼軸延長)。
    ・網膜が引き伸ばされ、薄く脆弱になる。
    ・視神経乳頭の形が変わり緑内障のリスクが高くなる。

    このような眼球の構造的な変化は様々な疾患の原因となり、通常であれば高齢になってから起こるような疾患が若くして起こるリスクもあります。

    3. 放置は危険!強度近視で増える目の病気リスク

    強度近視がもたらす合併症には、以下のようなものがあります。

    ■ 網膜剥離
    近視が進行すると網膜が薄くなるので、網膜の裂け目(網膜裂孔)ができやすくなります。裂け目から網膜がはがれると、視野の一部が見えなくなったり、放置すると失明に至ることも。特に近視が強い人は、30〜40代でも網膜剥離を起こすことがあります。

    ■ 緑内障
    近視の眼では視神経の形がかわり、緑内障になるリスクが上昇します。自覚症状が乏しいまま視野が欠けていく正常眼圧緑内障は、日本人の失明原因の上位でもあり、特に近視の方に多く見られますので注意が必要です。

    ■ 近視性脈絡膜新生血管
    網膜の中心部(黄斑部)に新生血管が生じ、視野の中心が障害される疾患です。高齢者に多い加齢黄斑変性と似ていますが、強度近視があると50代など比較的若い年代でも発症することもあります。

    4. 網膜剥離・緑内障・黄斑変性…視力を奪う深刻な合併症

    これらの病気に共通するのは、進行するまで気づかれにくいことです。
    たとえば緑内障では、視野の端から徐々にゆっくりと時間をかけて欠けていくため、片目が補ってしまって気づかないケースがほとんどです。また網膜剥離も、小さな裂孔の段階では自覚症状がないことが多く、急に黒い影や光が見えると気づいたときにはかなり進行していることがあります。

    近視の人が視力さえ出ていれば大丈夫と安心してしまうのは危険です。
    自覚症状が出る前から定期的な眼科検診を受けておくことが、重大な視力障害を防ぐ第一歩なのです。

    5. なぜ近視が進むのか?メカニズムとリスク因子

    近視が進行する要因には、主に以下のようなものがあります

    遺伝的要因:両親が近視の場合、子どもも近視になりやすい傾向があります。

    近業の増加:長時間の読書、スマートフォンやタブレットの使用など、近くを見る作業が続くと眼軸が伸びやすくなります。

    屋外活動の不足:日光を浴びる時間が少ないと、近視の進行が促されるという研究報告が多くあります。特に小学校低学年は重要です。

    このような環境要因をうまく調整することで、近視の進行を遅らせることができるとされています。

    6. 将来の「見え方」を守るために、今できる対策とは?

    近視の進行や合併症を完全に防ぐことは難しいですが、日々の生活の中で以下のような工夫を取り入れることで、リスクを減らすことができます。

    ■ 屋外活動を増やす

    1日2時間程度、日光のもとで過ごす時間を確保することが、近視進行の予防につながります。
    特に子どもには強く推奨されている方法です。

    ■ スマホや読書は適切な距離・時間で

    「30cm以上離して使う」、「スマホで近づいて見るのではなくテレビで離れて見る」などできるだけ近くで見ないように意識しましょう。また「20分に1回は20秒遠くを見る(20-20-20ルール)」習慣をつけることも有効です。

    ■ 近視抑制治療を検討する

    低濃度アトロピン点眼多焦点コンタクトレンズ、オルソケラトロジー(夜間装用コンタクトレンズ)など、医学的に効果が示されている方法が存在します。専門の眼科医と相談のうえ検討してみてください。

    ■ 定期的な眼科検診を受ける

    特に近視が進行中のお子さまや強度近視の方は、年1〜2回の眼科検診を習慣にしましょう。眼底の状態をチェックすることで、病気の早期発見につながります。また、定期的に眼軸長を測ることで近視進行速度を判定することができます。

    特に以下のような症状があれば要注意なので眼科受診を考えましょう。

    ・子どもが黒板を見づらそうにしている
    ・顔を近づけてスマホや本を見る
    ・目を細めて遠くを見ようとする

    7. まとめ:近視の進行は、“視力”だけの問題ではない

    「近視=見えにくいだけ」と思っていた方は、少し意識が変わったかもしれません。
    近視の本当の怖さは、進行によって眼の構造が変化し、将来的な視力障害を引き起こす可能性があることです。

    見えている今だからこそ、対策ができます。
    近視を放置せず、将来の見え方を守る行動を、今日から始めてみませんか?

    【監修者情報】

    ⽒名: 山口 雄大

    所属: サークル帝塚山眼科 院長

    専⾨: 角膜感染症、神経眼科

    日本眼科学会認定眼科専門医。

    和歌山県立医科大学、済生会有田病院にて勤務。

    2023年7月、サークル帝塚山眼科を開設し、院長として診療を行う。

    眼科医のための情報サイト「眼科医ぐちょぽいのオンライン勉強会」を運営。

    日本眼科学会、日本眼科医会、眼感染症学会、神経眼科学会に所属。

     

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