2025.07.31
Thursday
【汗をかく季節は要注意!】
夏に「ものもらい」ができやすい、3つの理由
夏になると、海やプール、お祭りなど楽しいイベントが盛りだくさん!でもその一方で、「なんだか目がゴロゴロする…」「まぶたが赤く腫れてきた…」なんて経験はありませんか?
今回は、なぜ夏にものもらいができやすいのか、その理由と今日からできる予防法を分かりやすく解説します。
目次
1. そもそも「ものもらい」って何?
ものもらい(正式には「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」)は、まぶたの縁にある、汗や皮脂を出す小さな腺に細菌やウイルスが感染して起こる、急性の炎症です。 ニキビに例えられることもありますが、まぶたにできるおできのようなもの、とイメージすると分かりやすいかもしれません。
私たちの皮膚や身の回りにいる「黄色ブドウ球菌」などの細菌が、主な原因菌です。
2. なぜ夏に「ものもらい」になりやすいの?
では、なぜ特に汗をかく夏場に注意が必要なのでしょうか。それには、夏特有の3つの理由が関係しています。
理由1:汗や皮脂の分泌が増える
気温が上がると、体は汗をかいて体温を調節します。それと同時に、皮脂の分泌も活発に。細菌にとって、この汗や皮脂は格好の栄養源であり、夏は細菌が繁殖しやすい環境が整ってしまいます。
理由2:無意識に目をこすってしまう
流れる汗を拭おうとして、手や指で無意識に目元を触る回数が増えませんか?手指には、目に見えない細菌がたくさん付着しています。その手で目をこすることで、まぶたの腺に細菌を直接送り込んでしまうリスクが高まるのです。
理由3:夏バテによる免疫力の低下
「なんだか体がだるい…」「食欲がない…」といった夏バテも、ものもらいの引き金になります。睡眠不足や栄養の偏りによって体の抵抗力(免疫力)が落ちると、普段なら問題にならないようなわずかな細菌にも感染しやすくなってしまうのです。
3. これって、ものもらい?初期サインをチェック!
「もしかして…」と思ったら、ご自身の症状をチェックしてみましょう。
・まぶたの縁が赤くなる
・なんとなく痛かゆい、または軽い痛みがある
・目にゴロゴロするような異物感がある
・進行すると、赤みや腫れ、痛みが強くなり、膿の点(白い点)が見えることも
4. 夏を快適に乗り切る!ものもらい予防の4つの習慣
ものもらいは、普段のちょっとした心がけで予防できます。
1)こまめな手洗い 手指を清潔に保つことが重要です。外出先から帰ったときや目を触る前には、石鹸で丁寧に手を洗いましょう。
2)清潔なタオルで汗を拭く 汗を拭くときは、清潔なハンカチやタオルを使いましょう。ゴシゴシこするのではなく、そっと押さえるように拭くのがポイントです。
3)アイメイクはしっかり落とす メイク汚れは、皮脂腺を詰まらせる原因になります。アイシャドウやマスカラ、アイラインは、その日のうちに専用のリムーバーできれいに落とし、目元を清潔に保ちましょう。
4)十分な休養と栄養 夏バテを防ぎ、免疫力を維持することが大切です。バランスの取れた食事と十分な睡眠を心がけ、体を内側から守ってあげましょう。
さらに詳しく知りたい方へ!
もし、まぶたの腫れや痛みが強かったり、症状が長引いたりする場合は、自己判断は禁物です。膿を自分で潰したり、市販の目薬で済ませたりせず、必ず眼科を受診してください。
ものもらいの種類や、間違えやすい他の病気について詳しく解説しています。
▶︎【医師監修】麦粒腫(ものもらい)の原因|症状や他の病気との違いも解説
▶︎【医師監修】麦粒腫(ものもらい)の治療法|原因から適切に対処しよう
5. まとめ
汗をかく夏と、ものもらいには深い関係があることがお分かりいただけたでしょうか。正しい知識と予防法で、夏の目のトラブルを防ぎ、楽しい季節を思いっきり満喫しましょう!
最後に. オンライン診療という選択肢も
目の症状があるとき、「病院に行く時間がない」「すぐには予約が取れない」と感じる方も多いでしょう。そんなときは、スマホやパソコンから気軽に相談できるオンライン眼科診療を活用するのも一つの方法です。
眼科オンライン診療を行う「てのひら眼科」では、症状の写真と事前問診をもとに、眼科医が目の状態を確認し、必要に応じて処方や対処法を提案してくれます。自宅からスマホ一つで眼科医の診察を受けられるため、安心です。