2024.05.17
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AIを活用した早期胃がん診断システムが医療機器として承認―岡山大学と両備システムズが開発
内視鏡画像からがんの深達度を精密に判定、治療方針の決定に貢献
岡山大学と岡山市に本拠を置く株式会社両備システムズは、早期胃がんの深達度の診断を支援する人工知能（AI）システムが医療機器として正式に承認されたことを発表しました。このシステムは、内視鏡で撮影された胃の病変部の画像を用いて、がんが胃壁のどの深さまで達しているかを迅速に判定します。これにより、内視鏡治療が適切か、それとも外科手術が必要かの判断がより正確に行えるようになります。
開発されたシステムは、岡山大学病院で治療を受けた早期胃がん患者約500名の病変画像約5000枚を用いてAIが学習。この結果、82%という高い精度でがんの侵入深度を診断することが可能となりました。現在、このシステムは岡山大病院での試行を経て、年内にも販売する予定です。
通常、早期胃がんの治療は、腫瘍の位置に応じて内視鏡治療か外科手術かが選ばれますが、これまでは医師の経験や直感に依存する部分が大きく、適切な治療選択を誤ることもありました。河原祥朗教授（消化器内視鏡学）は、「専門医の診断精度が72%に対して、AIシステムは80%以上の精度を実現しており、この進展は患者の生活の質（QOL）の向上に寄与するだろう」と述べています。また、今後さらにデータを増やして精度を90%まで高め、バージョンアップを目指す計画です。
参考元：https://www.ryobi.co.jp/news/2024/20240424
