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目のかすみが続く原因と対策~ドライアイや疲れ目との関係~

「目がかすんで見えづらい」「視界がぼやける」といった症状に悩む方は多いのではないでしょうか。目のかすみは視界がぼやけて見える状態で、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。本記事ではそのような症状にお困りの方に向けて、主要な原因であるドライアイや疲れ目などの疾患だけでなく、対処法や眼科受診を考えるタイミングについて解説します。

目次

    1. 目のかすみが続く原因とは?

    目のかすみの原因は様々で、特に「ドライアイ」や「疲れ目(眼精疲労)」が原因であることが多いです。他には加齢による目の変化が原因となったり、その他の病気が隠れていたりすることもあります。

    ドライアイ
    ドライアイは、目の表面が乾燥することで、視界がぼやけたり、目がゴロゴロしたりする症状が現れます。通常、目の表面は涙で覆われることで保護されていますが、涙の分泌量が減少したり、涙の質が悪化したりすると、目が乾いてしまい、視界がぼやけることがあります。

    ドライアイは以下のような要因で引き起こされます:
    •パソコン・スマートフォンの長時間使用:デジタル機器を見るときなど、集中するとまばたきが減少します。それにより涙が蒸発しやすくなります。最近ではテレワークの普及によりデジタル機器の使用が増え、ドライアイに悩む方が増えています。
    •エアコンなどの乾燥環境:空調や暖房が効いた環境では、湿度が低下し目が乾燥しやすくなります。特に秋冬は空気が乾燥するため、ドライアイが悪化しやすい季節です。
    •コンタクトレンズの装用:コンタクトレンズは涙を吸収し、レンズ表面から水分が蒸発しやすいため、長時間の装着で目が乾燥することでドライアイを引き起こします。

    疲れ目(眼精疲労)
    疲れ目(眼精疲労)とは、目を使うことでピント調節の筋肉が疲れ、ピントが合わなくなる状態です。スマートフォンやパソコンの画面など近い所を長時間見続けると、特にピント調整をする筋肉に負担がかかります。
    疲れ目の原因には、近くを見続けるだけでなく、睡眠不足やストレスなども影響します。また、ドライアイや斜視などの病気が隠れていることもあります。

    加齢
    加齢も目のかすみの一因です。年齢を重ねると、目のピント調整力が低下し、特に近くのものが見えづらくなる「老眼」が進行します。また、白内障などの加齢性疾患も、視界のかすみの原因となります。これらの疾患は、初期段階では症状が軽いこともありますが、放置すると視力低下が進むため、眼科での診察を受けることが大切です。

    2. 目のかすみのセルフケアと対策

    目のかすみを感じたとき、まずは以下のセルフケアを試してみましょう。

    ドライアイ・疲れ目に効果的なセルフケア

    1.まばたきを意識的に増やす
    パソコンやスマートフォンを使っているときなど、集中しているとまばたきが減ります。そのため、意識的にまばたきを増やすよう心がけることが重要です。まばたきによって目の表面に涙が広がり、乾燥を防ぐ効果があります。
    2.遠くを見て目を休める
    近くのものを長時間見続けると、目のピント調整機能が疲労します。対策としては20分近くを見たあとは、20秒で良いので遠くの景色を見て目の筋肉をリラックスさせることが有効です。
    3.加湿器を活用する
    室内が乾燥しやすい冬場は加湿器を使い、湿度を保つようにしましょう。湿度低下を防ぐことでドライアイの予防に効果があります。
    4.コンタクトレンズの適切な使用
    コンタクトレンズの装用時間を減らしたり、現在使用中のレンズ素材を別のものに見直すことで目の乾燥を防ぐことができます。

    生活習慣の見直し
    目の健康を保つためには、生活習慣の見直しも大切です。デジタル機器の使用時間を減らしたり、バランスの取れた食生活を心がけたりすることで、目の疲れを軽減できます。目に良い栄養素として、以下が効果的です:
    •ビタミンA(ニンジン、かぼちゃなど):目の表面の角膜や結膜を保護する効果や、涙を目の表面に留めるための物質であるムチンを増やす効果があります。
    •オメガ3脂肪酸(青魚):涙の質を改善し、ドライアイ予防に効果があります。

    睡眠の質向上
    睡眠は目の疲れを回復するために必要不可欠です。良質な睡眠を確保するためには、夜更かしを控え、規則正しい生活リズムを意識しましょう。

    3. 目のかすみが続く場合の眼科受診のすすめ

    セルフケアや生活習慣の見直しを行っても目のかすみが改善しない場合、眼科での診察を検討しましょう。特に以下のような症状がある場合は早めに受診することをおすすめします:

    •かすみが数週間以上続いている
    •目のかすみと共に痛みや視力低下がある
    •ドライアイや疲れ目のケアを行っても改善が見られない

    眼科では、視力検査や眼圧測定、涙の分泌量や眼底の検査などを通じて、原因を詳しく調べることができます。実は角膜や網膜の病気、斜視などが隠れていることもありますので、気になるときはお近くの眼科を受診してください。ドライアイや眼精疲労に対する目薬の処方やケアに関するアドバイスも受けられます。

    4. まとめ:目のかすみと上手に付き合うために

    目のかすみはドライアイや疲れ目が原因であることが多く、生活習慣の見直しやセルフケアで改善することが期待できます。ただし、長期間症状が続く場合やセルフケアで改善しない場合は、早めに眼科で診察を受け、適切な治療を受けることが重要です。

    目のかすみが気になる場合は、日常生活の中で意識してケアを行い、健康な目を保つよう心がけましょう。また、目のかすみは全身の健康とも関係が深いため、きちんと眼科での診察を受けましょう。

    【監修者情報】

    ⽒名: 山口 雄大

    所属: サークル帝塚山眼科 院長

    専⾨: 角膜感染症、神経眼科

    日本眼科学会認定眼科専門医。

    和歌山県立医科大学、済生会有田病院にて勤務。

    2023年7月、サークル帝塚山眼科を開設し、院長として診療を行う。

    眼科医のための情報サイト「眼科医ぐちょぽいのオンライン勉強会」を運営。

    日本眼科学会、日本眼科医会、眼感染症学会、神経眼科学会に所属。

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